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2014年03月03日

標的の村(日本)

日本国内の米軍基地専用施設の74%が密集する沖縄。
2007年、死亡事故が多発する新型輸送機オスプレイの着陸帯建設に抗議して座り込んだ東村・高江の住民を、国は通行妨害で訴えた。
これが住民たちの動揺を招き、反対運動を委縮させる。
“SLAPP(Strategic Lawsuit Against Public Participation)裁判”と呼ばれるこの裁判は、力を持つ企業や自治体が、声を上げた個人を弾圧、恫喝するために訴えることを指し、アメリカでは多くの州で禁じられている。
しかし、日本にその概念は存在しない。
米軍のジャングル訓練場に囲まれた人口160人の高江集落の上空を我が物顔で飛び回るヘリ。
自分たちは標的なのかと憤る住民たちに、1960年代のベトナム戦争時に建設された“ベトナム村”の記憶が甦る。
それは、ベトナムでの戦闘を想定した米軍が、農村に潜むゲリラ兵士を発見する訓練のために用意した施設だったが、そこに高江の住民がたびたび南ベトナム人役で動員されていたのだ。
2012年6月26日、沖縄県議会がオスプレイ配備計画の撤回を求める抗議決議・意見書を全会一致で可決すると、9月9日の県民大会には10万人もの人々が集結する。
しかしその直後、日本政府は電話1本で県に“オスプレイ配備”を通達。
これをきっかけに、沖縄の怒りが爆発する。
9月29日、強硬配備前夜。
台風17号の暴風の中、人々は普天間基地ゲート前に座り込み、22日間に渡って完全封鎖。
4つのゲートの前に身を投げ出し、車を並べ、バリケードを張る人々。
真っ先に座り込んだのは、沖縄戦や復帰前の米軍統治の苦しみを知る老人たちだった。
強制排除に乗り出した警察との激しい衝突。
復帰後、40年経ってなお繰り広げられる沖縄の傷。
沖縄の人々は一体誰と戦っているのか。
奪われた土地と海と空と引き換えに、“平和と安全”を手にするのは誰なのか……?

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